私達に何ができるのか〜中秋の名月〜

2023年9月29日(金)

ご縁繋がる時がようやく訪れたようで、浜松へと導かれた。見渡す限り広がる大空に心奪われ、視線を戻すと何基もの風車が気持ちよさそうに風を受けている。 自然界と人の創造物とが共に在るその世界観が印象的。天竜川沿いはお彼岸に合わせて彼岸花が咲き誇り、緑いっぱいの中に広がる赤の世界が彼方と此方を繋げている、大きな🦋蝶がたおやかにふわりふわりとゆっくりと近づき導いてくれる。非日常の心地よい体験の数々、自然の中ではゴマ粒にも満たないちっぽけなカケラ、そしてその中にある思考にあれこれと囚われる、それがいかにちっちゃなことか!!と気づかされ…

天竜川にかかる吊り橋の上にて

時計・ジュエリーの修理に携わらせていただくお仕え事をしていて想うコト。自然界の中に時の計りを作り 時を刻んでいるのは人でゎある、だけれど金銀プラチナ、鉱物宝石。自然界で誕生し自然に育てられたものを、一時的にお借りしながら生きているに過ぎない、と。 当たり前の事なのにどこかで忘れがち。有難いコトと当たり前コトとが、曖昧になりがち…。 本当は全部あり得ないほど難いキセキだと、知っているのに。

お彼岸にいただいたおはぎ

お節句、おはぎ、お彼岸、お墓まいり、秋祭り、中秋の名月(お月見)、お月見団子にだって、全てには意味がある。 先人達が想いを込めて続けてきたコトが次々と端おられ簡素化されてゆく現代社会…。 それぞれの言い伝えすらも、次へとバトンが渡されないまま葬られる……仕方のない事!? いやいやそここそ大事な気がする…、なんてあれこれ少し寂しくも想いながら… 。 せめて、少し意識を向けて先人達の想いに触れながら、生かされたいものです。(ま、それぞれにそれぞれ良きように、て事ですね)

ユンハンス手巻きとシェルコードバンー

あ…!!!だからこのお仕事に向いていたのかな、私… 。興味無くはじめたこのお仕事が好きになれたし、20年目を迎えもはやどこかで「本当に天職に出逢えた!」なんて思ったりもしてるくらい(笑) 誰かの想いを、カタチと共に整えて次へと繋げるお手伝い。時は止まる事なく刻まれているのに、人はすぐ簡単にリセットして無かったことにして次々と次を求める。 止まる事なく刻まれる時と共に想いも姿勢も静かに紡がれてゆく、見落としがちなソコ、を大切にする事で全てはうまく流れる様に 成る様になっている。 年代物の修理品や大切にするお持ち主様のお心持ちが、それを確実に私の内に届けてくれた。

人の生きる道を学び教わりながら、沢山のありがとうをいただき、その上で生活の糧もいただく、私にとってこんな有難いお仕え事が他に在ろうか…。 人は使命を持って生まれてくるから氏名というのだと聞いたコトがある。何ができるか、何をしたいか、自分の道を整えて味わう『実りの季節』のはじまりです。 いつの間に九月も末を迎える…。

関わる全ての方の下に良き時が刻まれます様にと祈りお迎えする今年2023年十五夜(中秋の名。 

お月様に直に会えたらいいなぁ〜、夜が来るのが楽しみです。