掛け時計の修理

2023年10月6日(金)

秋のお彼岸をあけると、日に日に秋の気配を全身で感じはじめる。季節は刻々と静かに巡ってるんだって一番肌で感じるこの季節。 例えばほぼまん丸に映るのに、ほんの少しだけ満ち足りない十四番目のお月様みたいな、大切な故郷の海岸で夕方の静かな海を眺めていると胸の奥がツンッとするあの時の様な。黄昏を感じて心がジワジワする。結局のとこ、イマココでこんな気持ちで日々を暮らせているという仕合わせがとても幸せで在るという事。どれだけあれこれ想い言葉を紡いでも、尽きるとこ『感謝』しかない…。 

そんな今日は、誰もがそれぞれの大切な居場所で、静かにただ時を刻んでくれている「掛け時計」の修理についてご紹介を。以前にも増して掛け時計の修理に関するご相談やご依頼を頂いています。

「掛け時計や置き時計を修理するお店さんが減っている」とお客様方からお言葉をいただくことが多いけれど、本当のところは分からない。(他店様の修理メニューにアンテナ立ててなくて、ごめんなさい🙏)

置き時計、掛け時計、で断然修理のご依頼が多いのはハリがむき出しになっているデザインの時計達。 温湿気やほこりの影響をもろに受けるこのタイプは10年ほど経ってくるとやはり負荷が溜まるのか、あるとき電池を入れても動かないなんて症状が出やすいようです。

木製のものもやはり同様、湿度を吸い込むのか影響を受けやすいのかな、デザイン上どうしても「針が重たい」てのもあるかもしれない。 

皆様の生活の中に主張せずとも静かに溶け込み、ただただ時を刻んでくれている掛け時計や置き時計たち。オルゴールや音楽と共にカタクリたち動くタイプや、年代物アンティークのゼンマイ式のタイプ、他にも箱物(ハコモノ)と呼ばれる括りの掛け時計や置き時計は多種多様のものがあるわけで…。全てが完璧に治せる、と言うわけではないかもしれない。小さな時計屋としては、できることの中でできることを精一杯検討し可能な限り対応できれば、と思っている。

日々多くのお客様方から、沢山の腕時計やジュエリー修理の修理依頼をいただき対応する中で、時間を割きクロック修理に向き合う為、その作業工程などによりお預かり期間が長くなってしまったりすることもあるけれど。皆様の生活の中心に存在するクロック達が住まう人々と共に気持ちよく時を刻めるようにと、想いだけは真に置き対応し続けています。

時計の修理は、時の調え屋でもある。 誰がどんな想いで手を入れたかによってナニカが変わってゆくもの、と私は信じている。 貴方の大切な時計は今この瞬間、気持ちよく時を刻んでいますか???

たった数十年の時の中で出会ったヒト、モノ、コト。ソレって、もうそれだけですごいキセキだと思いませんか?『そばに在る全てを、どうぞお大事になさってくださいね』 

それにしても昨夜のお月様、綺麗だったなぁ〜♡ 今宵、下弦を迎えるお月様、秋は日々お月様が美しい🌗

アンティーククロック 掛け時計修理