2023年3月31日(金)
早くも2023年の1/4が経過。1秒は1秒だし1日は24時間なのに、何故か時の流れが確実に加速している様に感じるのは年齢的なモノだろうか…。残された時をどこかで想像したり、現実的に視えてきたりするからかもしれない。 自分が普段思っているよりもずっと短いのかもしれない、とつくづく想う今日この頃。
人より遥かに長く時を刻む年代物の時計達に出逢える仕事、から教わることが多い日常。起業から20年目、いつの間にか全国あちこちから手巻き式懐中時計の修理に関するご相談をよくいただいているこのキセキの様なご縁の有り難さが身に沁みます。
現時点で大先輩でもある懐中時計の修理。遊び盛りの若いうちからこの世界にどっぷりと浸かり、ただコツコツと、散々努力を重ねてきた職人達が、匠の技術と手間暇を結集し、そこに想いも込めて、ひとつの時計を復活させるのだから。今の世の中でいう『非効率』そのもの。 でも、思いの外その価値は世の中にはなかなか認められることはないのだから、私としては何だか歯がゆさがたまらなくなることがある。
溢れる技術と経験が必要であり、手間暇時間がかかり、思いや姿勢が仕事に直接投影されるから、誠心誠意向かわなければ成し得ないアンティーク時計の修理。 故に、店頭でそれらを受け付ける店は減ってゆく現状。 (だからこそ、ご遠方からのご縁を頂けてもいるのですから自社のことだけならホント、ありがたいことではあるんですけどね💦)
今では想像できないほど時計が贅沢品だった時代に、その時代の想いを受けて創られた時計達が、効率化ばかりを重視するこの現代に時を刻んでゆくことに、存在意義があると確信している私。お断りした方がラクなのかもしれないけれど、そうじゃない、私は稼ぐために時計修理屋を営むことに命を賭けて来たわけじゃないから。
「できる限り」はご理解をいただきながら、年代物の懐中時計の修理には力を注ぐ。そうしてきたことがきっとナニカを変えてゆくことに繋がっていると信じ。 (そうであってほしいな…なんて想うわけです)
あー、また長い独り言をッ。最後までお読みいただきありがとうございました!
皆様のいま刻むこの時が、いつかの誰かの幸せに繋がっている。
どうぞ充実の時をお過ごしくださいませ。