ジュエリー修理について

2022年2月4日(金)

立春。新たな流れへと切り替わる節目。一陽来復。穴八幡宮の御守りを頂いたので深夜0時に合わせ真北よりやや西寄りの恵方向けて飾らせていただきました。どうか最善の時が刻まれますように。

節分立春を迎えるこのタイミングで15年ほどお仕事でお付き合いのあるジュエリー職人Uさんとご一緒させていただきました。

あくまでも私の感覚ですが、20年前に比べ、時計・貴金属・業界内は格段に物価が上がっている。 時計もこぞって価格高騰、それに伴いメーカー修理の価格も上がっている。もちろん修理に使う材料も。ジュエリーに関しても皆様ご存じの通り金銀プラチナをはじめ金属類が高騰、おかげで世の中に出回るジュエリーの多くは純度の低い14金、10金、9金、ブランドものでもシルバーやメッキ製品なんてのも普通にあるくらい。 もうそれほぼ金入っていませんけどのレベル。 ほとんどのものが価格が上がり続けている中、上がっていないのは職人の技術料だけといっても過言ではない現状。

私はそこに壮絶な危機感を覚えて止まない。『職人さん』という職業の方々のお多くは商売気がない、というか、ご自身の技術量を過小評価する方が多いようで、もちろん利益が上がらないのだから危機感はありながらもつい、「仕事貰えるだけでありがたい」なんてこと仰りながら、無意識のうちに小さくなって世のため人のために精を尽くしているのだ…。

私は大元の職人さん達がきちんと正当に評価され収入を得て、モチベーションアゲて気持ち良く作業できる環境に在ってこそ、ジュエリーの使い手様(お持ち主様)が、イイ流れに導かれるのでは無いかと考えている。

ある日突然今の技術を持った訳ではなく、もちろんその技術はお金で買えるものでもなく、只々コツコツと長年真剣に向き合いその技術を磨き上げてきたからこそ、今の対応力&技術力がある。

今こうしてお客様の来店人数が半減している中、腕の良い職人さん達が収入を得られるようにするために私に何ができるか、常に考えている。

今すぐお客様へのご請求金額を上げる予定は有りませんが、私は『安くて早くて仕上がりキレイ』が当たり前なんかでは無く、『正当な価格、そして仕上がりキレイでなんかアガる』を標準化したい!!!

時計・ジュエリーを身につける時、必ずそれに携わっている職人の存在があります。 時々でも職人の方々の存在に「ありがとう」の想いを放って下さると嬉しいです♪

大河の一滴の中に住まうミヂンコレベルくらいにはなれるかな、なりたいな、なる。