伊勢 月次祭
今年ご縁をいただき、9月。
イスラエルに行かせていただいた時、
飛行機でお隣同士のお席にならせていただいた武田数宏さん。
この方率いる伊勢修養団の研修に、16-17日の一泊二日で参加させていただきました。
伊勢の神宮では、古来より、1年間365日数多くの祭事が淡々粛々と行われているそうです。
その中でも取り分け大切にされている大きなお祭が三時祭と呼ばれているそです。
神嘗祭と月次祭が年に二回。そのうちの「月次祭 」(つきなみさい )、
300人ほどしか入ることの許されていない、その稀少な空間に、
身を置かせていただくという、奇跡的な体験。
第1日目。朝目覚めると名古屋は雪が舞い、北風はビュービュー((((;゚Д゚)))))))
広いベランダの中で雪がダンスしている様に舞っていた (苦笑)
伊勢での祭りに参加できるのであれば、「是非その前に」と
先ず外宮にご挨拶させていただきました。そこでも前に真っ直ぐ歩けないほどの木枯らしに逢い
これも神の計らいか…と苦笑するしかなかった。
それから内宮前にある修養団に向かいました。
極暑のイスラエル以来の久しぶりの再会!! ハグを交わすと「お帰りなさい」
の言葉と優しいハグで迎えて下さいました。
修養団ではご挨拶は「お帰りなさい」「行ってらっしゃい」なんだそうです。
なんだか温かく穏やかな気持ちになり、1人参加の不安や緊張、寂しささえ、
どこかへ吹き飛びました。
約50名程のお仲間達が講堂に集まり、開講式。その後は、分刻みに続く講話。
水行の心得を受け、共に夕食。
食事後は灯火の集い (静かに自分を見つめる時間) 。
そして夜二十時ごろの極寒の中、整列し、姿勢をただし胸を張って、
裸足で冬空の下を歩き、五十鈴川のほとりへ移動。
ペランペランの白い布一枚のみをまとった姿で、水辺へ整列。
その後気合いを入れ、皆で同時に五十鈴川へ、そして同時に皆で肩まで浸かる……(・∀・)
でも真っ暗な水に普通で入れるはずなどない…。
ボンボリを持ち先に川の中ほどまで入り 「こちらへおいで大丈夫だよ」と
先導してくださるまさに光がそこにあったから迷わず、躊躇することもなく、
進めたのだと想う…。
唄を二度大きな声で唄い、しばらく静止。
そしてもう一度、改めて唄を唄いました。
随分長い時間、まさに極寒の五十鈴川に身を投じました。
身を削ぐ、から禊ぎ(みそぎ)。日本古来からの修養法「禊ぎ」と言う水行。
夜の帳(とばり)の降りた千年古木の静寂と
極寒ゆえ更に綺麗に輝くまん丸お月様と満点の星空に抱かれ、
身も心も清めていただけた (^_^*)
のでしょうか… !? その後は、お風呂で温まることもなく、
すぐスーツに着替えて内宮で 数時間の月次祭の見学。
まるでもう現実とは想えない神話の時代にタイムスリップ〜〜。
めまいがして、グルグルと時空が飛び、すっかり冷え切った身体のことは忘れ
心静かに、ただただ祭事を眺めました。
遠くから神官達の歩く玉砂利の音がザックザックと響き渡り始まるとどこからか
雅楽が聴こえ、なんとも言えない、とにかく厳かな空間。
その後日付けが変わる頃、修養団に戻り直会。
イスラエルへの旅へご一緒させていただいた京都のヒューマンフォローラムの代表出路さんに
個人的に、沢山のご教授を賜りました。 ありがたい時間でした。
あっという間に起床。五時に起き、早朝からスーツに着替えて、
内宮へ、正式参拝させていただきました。五十鈴川に架かる橋は、
霜で覆われ足元は滑る程でした。橋の上から昨夜の禊場と思われる場所が見えました。
こんな中…昨夜はよく首まで浸かったな((((;゚Д゚)))))))と想うと
やはり、修養団の方々のお導きがいかに素晴らしく、ぼんぼりの灯り(光)がいかに
私に勇気をくれたのかと実感するばかりでした。
内宮は、ひとつ鳥居をくぐる度、心が数時間前に体感した月次祭の、
まるで神話の世界に引き込まれてゆきました。
御垣内で膝をつき頭を下げることのできた瞬間、身震いするようなナニカが、
心の中にズキューンときました。
その後朝食。そしてまた分刻みの講話が続き、最後に閉講式。
帰り際は、修養団の方々に「行ってらっしゃい」とお見送りいただきました。
なんだか不思議なご縁に導かれた伊勢の杜。
3月に名古屋に引越しをして以来、伊勢が遠のいてしまい、なぜか今年は一度も
お詣りしていなかった。こんなカタチで年の終わりにお呼びいただけるとは、
これにもきっと意味があるのでしょう。
私の人生が後半に入り、小さな時計屋が13年目新たなページに移り、
このタイミングで起こること。これは「ナニカの計らい」だと受け取り、
1つずつ、小さな事ほど丁寧に、淡々と粛々と向かい合いたいと、
心から想えた2日間でした。
お客様がお声をかけてくださる事、お仕事をいただける事、
共に成長しようとガンバるスタッフがいてくれる事、これらのひとつひとつが
当たり前ではなく、奇跡!!なんです!!
心から、大切にしたいと想います。
これは自分自身忘れたくないので、独り言ブログに残します。
長々ダラダラの取り留めのない文章をお読みくださりありがとうございました。
※ 武田さんの「伊勢の杜へようこそ」と言う書籍について
12月6日付けのブログでご紹介しています。どうぞ是非手に取りお読みください。
テル