2021年10月15日(金)
「おじいちゃんが使っていた時計を直してあげたい。」20代の青年がそんなご相談をくれました。診せていただくと、時計は止まっていて革ベルトは劣化してしまっていた。
「先ずは電池交換を1100円で。動作の確認ができたら革ベルト交換をさせていただきましょう。」少しお時間をいただきなんとか動き出した。(やった、スゴイ!) おそらく年代的には25〜30年ほど前の時計だろうと思われる。メンテナンスはされていない。
それが電池交換だけで動きはじめた。おじいちゃんのために革ベルトを真剣な眼差しで選ぶ青年の姿がなんだかとても嬉しく思えた。
17mmという奇数サイズは、革ベルトの種類が少ない。(その上黒や茶色が多い…。) ということで、ご相談の上、16mmの革をお選びいただき取り付けの段階で金属の輪っかをスペーサーとして入れて取り付けさせていただくことに。彼の中で最終選考に残った革ベルト達の中から、最後に選ばれた革は、国産メーカーミモザのエミッタシリーズ「ワープロラックス」のトーブカラー。
スペーサーによって革ベルトの安定感もあり、隙間も気にならなくなります。いい感じに仕上がりました。 本来は、年数的にもメンテナンス(分解掃除)をご検討いただくべきものですが、この度はコレにてお渡し。 最後はうんうんうなずきと共に、納得のニッコリ笑顔(笑) をいただきました。
1人の青年の想いと笑顔が、きっとおじい様の大きな幸せに繋がったことでしょう♡ (もちろん私も幸せのお裾分けガッツリいただきました)
残念なニュースばかりが目につく現代の様に思える時もあるけどさ、世の中捨てたもんじゃないですね〜。
幸せだな〜ぁ。