2021年10月16日(土)

以前にお預かりしたエルメスクリッパー/クロノグラフが、ようやく修理を終えお持ち主様の元に無事帰還した。郵送でお届けしたので、その瞬間に立ち会うことはできなかったのだけれど、「新品ピカピカ綺麗になりました」と、お喜びのメッセージをいただいたところを見るとおそらくお喜びいただけたのでは、と想像し私も嬉しくなった!!!(でしょでしょ!て胸をはって言いたくなるほど甦っていたから。笑)

・電池交換しても動作不良・バンドバックル横の駒ネジ欠損・バックルラチェット部分の破損・もちろん傷だらけ…などなど、可哀想な状況でした。コレはメーカー修理でざっと10万円ほどの修理になる事例でしょうか。

腕が鳴る(笑) てヤツですね。 金額を半分で抑えて、ピッカピカにしてお戻しできたらいいな!!そう思ってスタートした。

時計の内部は電池やパッキンなどの消耗品を含めコイル交換も加えて分解掃除を。

外装はコマのネジを合わせ、ラチェット欠損部分の代わりに最小限の傷に抑える様配慮してかしめ修理、全体を簡易ポリッシュでピカピカに仕上げた。小さな時計屋の「簡易ポリッシュ」は、おそらく業界でも屈指の仕上がりと自負している。「簡易」とはいえ、限りなく「本研磨」に近い仕上がりかと。

時間はかかったものの、あそこまでダメージを受けキズついてしまった可哀想な時計が、ここまで美しく甦ったのは作業スタッフ、時計技能士、研磨士、それに私自身も、関わった全員のモチベーションをあげてくれました。

こんな小さな、小さな時計屋に、大切なものをお預けくださる方々がご縁を下さるからこそのココ。重ね重ね、ご縁に感謝でいっぱいです。